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『愚行録』
『愚行録』 著者:貫井徳郎 版元:東京創元社
未解決事件の真相解明ため、記者が関係者にインタビューをしていく構成で暴かれていく様々な愚行たち…
そう愚行録だ…
それらは、だれの中にも存在する黒い部分がきっかけなのかもしれない。
物語を進めるのは記者なのに、その存在感がおもしろかった。
前のめりな質問も誘導もなくて、なんとも自然体…というか空気みたいに存在感がない。
それも相まって、まるで誰もいないみたいに関係者は気持ちよーく全てを語ってくれるの。
ただただインタビューが続く中で、じりじりと芯の恐ろしさに気づかされる。
この作品も映画化されていますが、その衝撃は原作を勝るものではなかった。
人間のもつ恐ろしさは計り知れないけど、育ってきた環境というものは、
なによりも重要な人生のポイントなのかもしれない。
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